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一般社団法人 日本産業カウンセラー協会東京支部
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事業推進部

次はどうすればいいの?ストレスチェック
開催いたしました

2021.03.08 kouhou

2/17(水)、開始から7年を迎える【ストレスチェックの活用】をテーマとしたJAICOセミナーがオンラインにて開催されました。講師は、協会の研修講師も務める柏崎咲江氏です。
本セミナーの内容をダイジェストでお届けします。
(取材・文/広報部 宮崎美苗)

 

前半は講話、後半は意見交換会という構成でした。
講話のはじめに、柏崎講師から<基本的なメンタルヘルス対策>についての解説がありました。
「一口に対策と言ってもその分類は二通りあります。
一つ目は、防止、早期発見、不調者の支援。一次予防・二次予防・三次予防とも呼ばれる目的による分類。
二つ目は、セルフケア・ラインケア・事業所内産業保健スタッフ等によるケア・事業場外の専門スタッフによるケア。こちらは実施主体による分類です。ご存知のように、これらを複合的に行っていくことでメンタルヘルス対策が功を奏していくことになります」

そして柏崎講師は参加者にこのように問いかけました。
「ところで、みなさんの職場では、ストレスチェックが『不調の従業員がいるから必要に迫られて』『リスク対策として』『法律で決まっていることだから』と、ネガティブなイメージで捉えられていないでしょうか。そして、ストレスチェックを受ける以外の対策は実施されていますか?」

柏崎講師は、ストレスチェックをはじめとしたさまざまなメンタルヘルス対策を「強い組織づくりに活用できるもの」として捉える重要性とその活用法を紹介しました。

個人のストレス耐性を強化するには?
→セルフケア研修の充実、サポート体制作り
職場改善に必要なデータとして活用していくには?
→集団分析結果をしっかり読み解き、部署毎に、または会社全体で職場改善を実施

さらに、集団分析結果を活用するにあたっては、留意しなければいけない点があると柏崎講師は言います。

・データの説明もなしに管理職へ手渡してしまう
・管理職が、他部署とデータを見せあってしまう
・会議などの場で、高リスクの部署名を挙げてしまう  …など

「ストレスチェックが個人の評価表ではないのと同じように、集団分析結果は管理職の評価表ではありません。これらを防止するために、管理職への教育研修、集団分析結果の丁寧な説明、管理職自身へのサポートやケアも必要となります」と柏崎講師は注意を伝えました。

さらにより良い職場づくりのための、管理職のためのラインケア研修の例が挙げられました。
「メンタルヘルスの基本的理解」
「不調な部下への対処法」
「メンタル不調者が出ない職場づくりのためのコミュニケーション向上研修」など

併せて、受検率を上げるための工夫や、分析や改善を効果的に行うためのカテゴリーの再検討などについても紹介されました。

「集団分析の長期的な分析を行う上では、『部署別』以外にも分析結果(男女別・階層別・職務内容別・年代別・勤続年数別 など)を出していくこともポイントです」と柏崎講師は加えました。

この他にも、職場環境等の取り組みの例や、無料で使える職場環境改善のための無料ツールなどが紹介され、「管理職や従業員個人、各自が簡単に確実にできることは何か?考え、実行し、評価し、見直すことが大切です」と柏崎講師は講話を締めくくりました。

休憩時間を挟んで、第二部は意見交換会です。

当日は、関東5支部共催でのオンラインセミナーということもあり、関東近県や東北から、企業の人事や総務担当者、経営者、自治体職員など、様々な立場の方が参加されました。

グループワークで情報を共有し合い、全体にも発表していただきましたが、みなさん積極的に発言をされて、今ある資源の中でどのようにメンタルヘルス対策をしているのか、ストレスチェックの結果を生かした取り組みなど、さまざまな話が共有されました。

事業所の規模や業務内容によって、できることも必要なことも違ってきます。
担当者の奮闘ぶりや細やかな対応、大きな組織ならではの外部のリソースを使ったケアや充実の研修内容などについて語られました。また、職場内でのハラスメントによるメンタル不調など一筋縄ではいかない難しい問題も…という声もありました。

セミナーの最後には、山田るり東京支部長からご挨拶があり、
「コロナ禍での社会の急激な変化のもと、職場環境という点でも新たな問題が浮き彫りになっています。今日得たもの、新たな情報を、それぞれの職場改善に繋げてください」とのメッセージで締めくくられました。

「メンタル」「ストレス」というワードは、なにかとネガティブなイメージで捉えられがちです。ストレスチェック後の面談は「病んでいないから」と敬遠されるし、せっかくのストレスチェックを「メンタルは大丈夫です!」と印象づける回答をするように注意している、というような話も聞きます。何度やっても同じだと受検そのものを拒否する方もおられることでしょう。

一方で、ストレスチェックは個人や職場の成長や発展のために必要な、ポジティブな情報の宝庫でもあります。
今回のセミナーは、このことを周知していくと同時に、分析された内容をより深く理解することの大切さを考えるきっかけとなる内容でした。

<参加者の声>
・ストレスチェック後の取り組みの共有が大変参考になった。
・医療現場での話も聞けてよかった。
・職場環境の改善取り組みの例など試してみたいなと思った。
・各社の取り組みや、高ストレス者への対応が知れてよかった。
・各企業様がどのように対応されているか、声を聴くことが出来たこと、規模に関わらず同じような傾向があるのだと知ることが出来た。

ストレスチェックに関しては、さらにスキルを高めるための講座が今後も予定されています。ぜひご興味のある方は、ご参加ください。

ZS-980 職場環境改善セミナー<一次予防編>
《 全1回 》 2021年03月10日(水) 14:00~17:00ZS-981職場環境改善セミナー<生産向上編>
《 全1回 》 2021年04月22日(木) 14:00~17:00会場:Zoomによるオンライン開催費用(税込み):《会員》6,900円 《賛助会員》6,900円 《一般》8,400円
*領収書ご希望の方はテキストと一緒にお送りしますので、事前にご連絡をください。
講師:柏崎 咲江
当協会東京支部登録講師/産業カウンセラー/キャリアコンサルティング技能士2級/公認心理師